2012年1月17日(火) (朝日新聞)
倒壊した大鳥居は、笠間市産の御影石製で1968年に建てられた。高さ約10メートル、最大幅約15メートル、重さ約100トンにのぼる壮大なもので、常陸国一の宮のシンボルだった。震災で倒れて砕け散ったが、周囲に参拝者らがいなかったため、けが人はなかった。
神宮の震災被害は大鳥居だけにとどまらなかったが、大鳥居の再建を求める参拝者らの声が日増しに強まった。神宮でも連日のように協議した結果、「参拝者の安全を考慮した場合、木製が最良」ということになり、境内のスギの木を使って再建することが決まった。鳥居の一番上にわたす材木は左端の直径が1・1メートル、右端は1メートルと太さが微妙に違う「鹿島鳥居型」で造るという。山形県内で加工された後に現場で組み立てられる。14年6月に完成する予定だ。